サブスクリプション及び課金制サービスの世界市場規模は2020年の40億米ドルから2025年には80億米ドル規模にまで成長すると見込まれ、今後一層の成長が予想される領域である。今回当社はサブスクリプション型音楽サービスにフォーカスした分析・推計を行った。日本国内における今後のサブスクリプション型エンタメサービスの発展や事業リーダーの皆様の一助となれば幸いである。
国内のサブスクリプション型音楽サービスは2013年以降急成長
日本国内におけるサブスクリプション型音楽サービスは2013年以降急速に成長し続けており、劇的な増加傾向は2021年以降も継続する見立てである。また成長ドライバーとして①10~30代での普及、②Amazon musicやSpotifyに代表されるサブスクリプションサービスの拡大、③オーディオに精通した顧客への高音質データの提供が考えられる。また過去トレンドと業界分析に基づく弊社予測値では2025年には約900億円まで成長すると見られる。
LINEはサービスとポートフォリオの多様化で顧客を増加
LINEは2015年にLINE MUSICをスタートさせ、2020年にはアクティブユーザー数1,300万人、課金ユーザー数250万人を有する。LINE MUSICは「聴く」「観る」「歌う」の3種のサービスを提供し、無料でも利用可能。またLINE LIVE、LINE TICKET、LINE MOBILEなど、自社の様々な他ポートフォリオをLINE MUSICと関連付けることで、新規利用者獲得及びリテンションに成功している。同じくAppleも2020年10月以降、音楽、映像、ゲーム、ストレージにおける同社のサブスクリプションサービスをワンセットにしたサービスを開始した。このように音楽と他サービスを関連付けたサービスは今後更に増加すると考えられる。
2013年以降デジタルコンテンツは活発に多様化
デジタルコンテンツは2013年以降活発に多様化してきた。音楽サービスのほかにはNETFLIXやAbemaなどの動画ストリーミングサービスの拡大、ミクチャや17LIVEのような生配信に対する「投げ銭」が目立った変化に挙げられる。各サービスが消費者の「時間シェア」「娯楽シェア」を奪い合っている構造であるため、今後各サービスの出現が増加するほどより顧客獲得が困難になる可能性が高く、その場合のエンタメ事業の戦略としては①顧客フォーカスとそれに合わせたカスタマイズなどターゲティング戦略または②LINEのような各種サービスの統合とワンストップ化or組み合わせサービス戦略の二つに分かれていくと見られる。
弊社は各種業界に対応可能なエキスパートを持ち、消費財・エンタメ事業における市場予測などを特に得意としております。ご興味を持たれた企業リーダー様、ご担当者様は是非弊社にご相談いただければ幸いでございます。
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