グローバルコールセンター市場規模推計とソリューションニーズの分析

May 13, 2021Market report

新型コロナウイルスによる各産業への影響は大きく、コスト見直しや効率化の流れは今後世界的なトレンドとなると見られる。BPO産業はこの流れの中でも大きな役割を果たしており、今回当社はコールセンターにフォーカスした分析・推計を行った。今後のBPO市場の発展やBPO業界における事業リーダーの皆様の一助となれば幸いである。

成長する米国・アジアと停滞する日本・欧州

需要地域別コールセンター市場は総額で40.4兆円の規模であり、その内約20%程度が外注化されていることが調査で明らかになった。また今後の成長性を見ると米国、中国、アジアでの動きが大きく、産業別に見ると小売・流通企業が成長ドライバーとなっている。日本や欧州市場は逆に停滞しており、今後の成長余地は限定的。

大手事業者も戦略により明暗が分かれる

世界の大手事業者の売上、利益推移を見た場合にはTeleperformance社が大きく売上を伸ばす一方でConduent社は急速に売上を縮小させている。Teleperformanceは従来売上を支えてきた有料放送業界向けサービスからヘルスケア、金融、小売り、エンタメ向けに売上の多角化を行っている一方、Conduentはその取り組みをやり切れておらず、既存顧客からの価格圧力や離反によって売上を落とした形。停滞業界における多角化の成否が事業の成否を分けた格好である。

周辺ソリューションによる付加価値が今後の成長を左右する

業界によってニーズの濃淡はあるものの、従来的な「安価なコールセンター」としての立ち位置だけでは価格競争やクラウドコールセンター化の流れに打ち勝つことは出来ない。より付加価値を出すためには顧客の課題解決への積極的なサポートを提供する必要があり、大きくは①プロアクティブアプローチ、②VOC分析、③オムニチャネル、④スケーラブル、⑤デジタルアシストの五つの進化が鍵となると思われる。これらのソリューション開発を業界別にどう深めていけるのかが今後のコールセンター業界のシェア競争において非常に重要であり、そのためには顧客サイドの選定基準や課題についての深い理解を必要とする。

需要予測や業界トレンドの分析、それらから具体的なアクションに落とし込むための検討サポートは弊社の最も得意とする領域であり、ご興味を持たれた企業リーダー様、ご担当者様は是非弊社にご相談いただければ幸いでございます。

【お問合せ先】

株式会社Resolve & Capital (東京都港区新橋6-13-9 4F)

TEL:03-6407-9773

担当者:久保康博、樋笠克実

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