TOP›コンサル業界トピックス›戦略コンサルティングファーム 再受験 における注意点
戦略コンサルティングファームの選考は大変厳しく、一般的には相当の学歴や社歴を有する候補者が書類や筆記試験を通過しても、その先に控える面接での合格率は1割にも満たないと言われています。残念ながら志望者の多くは内定には至りません。一方で、戦略コンサルタントとしてのキャリアパスは将来のキャリア選択の可能性を大きく広げることになり大きなリターンがあるため、志望者の中には戦略コンサルタントになる夢を諦められず、 再受験 を試みる方もいるでしょう。
しかし、再受験の制度があるからといって、誰でも再受験可能ということではありません。今回は、再受験を目指す場合の、注意すべき点について解説します。
まずは社会人の戦略コンサル転職における再受験についてお話しします。
各戦略コンサルティングファームは一定の条件で再受験の受付をしています。例えば、マッキンゼー・アンド・カンパニー(以下「マッキンゼー」)のホームページのよくある質問の回答にも、「2年以内の再応募は受け付けていません。2年以上の間隔がある場合は、再応募が可能です。」との記載があります。※1
このように明確な期限が定められているならば、2年以上経過すればまっさらな状態で再受験ができると思ってしまいがちですが、残念ながらそうではありません。
一度不合格となった受験者は、以前測定された力が基準に満たしていなかったために採用されなかったのです。戦略コンサルティングファームの立場からすれば、パートナーやマネージャーの多大なる時間を費やす採用面接は大きな投資です。一度不合格とした人を再度時間をかけてまで評価するということを無条件に行わないことは当然のことです。そのため、受験者自身のスキルセットが劇的に変わったとみなすことができるファクトをまず審査し、前回受験時と大きな違いがみられなければ書類審査で再度落選するという結果が待っています。
従って、戦略コンサルティングファームから不合格通知を受け取ってから再受験に挑むまでの間、どのように過ごすかは大変重要になります。
では、再受験までにどのようなキャリアを取ればコンサルティングファームは「変わった」と思うでしょうか。
やはり同じ会社の同じポジションで再受験をしても、採用側は「劇的に変わった」とは受け取りません。それは、戦略コンサルティングファームが候補者に求めている要素が、ロジカルシンキング力やロジックを超えて人や組織を変革できるリーダーシップ、及び年齢によっては専門的知識やスキルであるためです。
従って、同じ会社に所属し続け、1つ上のポジションに昇進したとしても、同様の評価になることが多く、何かしらのキャリアチェンジが重要であると言えるでしょう。例として、海外MBAを取得した、あるいは転職をして新たな職場でチャレンジをし、新たな経験や専門性を身につけた、などが挙げられます。
そうした意味では、第一志望群のコンサルティングファームに落ちてしまっても、第二、第三志望群のコンサルティングファームに転職しておく方が、再受験においても有利になると言えるでしょう。
次に学生のコンサル就活における再受験についてお話しします。
再受験ができるかどうかはファームにより異なります。また、どの選考フローにおいて落ちたかにも依存します。
例えば、社会人の再受験ケースと同様に、マッキンゼーでは、書類、適性検査、面接、ジョブインターンのどのフローにおいて不合格となっても、その後2年間は再受験が認められていません。
一方で、ベイン・アンド・カンパニー(以下「ベイン」)は、ジョブインターンよりも前のフローにおいて不合格となってしまった場合は再受験が可能になっています。ローランドベルガーやStrategy&などでは、Webテストが1年に一度しか受けられないという制約がある場合もあります。
ボストンコンサルティンググループ(以下「BCG」)は、新卒採用は仮にジョブインターンに参加し不合格となってしまった場合でも、その後の選考を受けて内定することが可能になっています。
では、再受験が可能となっているBCGやベインなどでは、夏選考などで試しに受験し、経験を積んで冬選考を目指すなどの戦略をとるべきなのでしょうか?
結論は、「試し受験はするべきではない」です。
それはファーム側では受験の記録が残っているためです。一度受験して不合格となってしまった場合、再受験をする時にファームは「採用基準を満たさなかった人」という情報を持っています。
社会人のケースと同様ですが、選考を行うパートナーやマネージャーの時間に相当するコストは非常に大きく、戦略コンサルティングファーム側もできるだけ効率的に面接やジョブインターンに進める学生を選別したいと考えることは極自然です。面接官はその事前情報を持って面接を行うため、再度落ちる人を通さないためにも基準が厳しくなってしまいます。
一度でも「箸にも棒にも掛からない」候補者という判定をされてしまうと、再受験に挑んだ際も書類選考段階で振り落とされてしまいます。
では再受験をする人が合格を勝ち取るにはどうすればよいでしょうか。
上述の通り、初回受験前に「惜しくも」不合格となるということが前提条件であり、初回受験前のベストな準備を行うことは言うまでもありませんが、この記事を読んでいる方の中には、既に一度不合格となってしまったがどうすればよいかと思案されている方もおられると思います。
一度不合格となっているということは、ご自身が取り組んできた今までの延長線上の思考法やアプローチでは届かないということです。短期間でやり方を抜本的に変える必要があります。劇的に変わったとケース面接時に判断してもらうには、今まで行っていた努力の延長線上では通用しないでしょう。
すでに選考に落ち再受験を試みている人や、まだ選考を受けたことがなく準備段階にある人など、様々な方がいらっしゃると思われます。
当社運営のSTRATEGY:BOOTCAMPでは、戦略コンサルティングファームへの再受験をご指導しているした事例も多数あり、加えて、個人の状況に合わせて必要となる対策についてもご説明が可能ですので、是非一度お気軽にご相談ください。
無料カウンセリングをご希望される方はこちらよりお申し込みいただけます。