TOP›コンサル業界トピックス›ジョブインターンの対策方法とは~評価基準の一部を解説~
新卒で戦略コンサルティングファームへの入社を志す人に対して立ちはだかる壁として、書類審査やケース面接を想像される方が多いと思いますが、ケース面接を通過した後に待ち構えているジョブインターンもまた突破が容易ではなく、十分な準備と対策が求められます。
一部のファームではジョブインターンがなく、ケース面接やリーダーシップ面接のみでオファーを得られる場合がありますが、多くのファームではジョブインターン形式の選考を行っています。
たとえケース面接を突破できたとしても、ジョブインターンを突破できなければ内定をすることはできませんが、一般的にジョブインターンに参加して内定が出なかった場合には再受験をすることができなくなってしまうため、チャンスは一度しかないと考えてよいでしょう。そのため、ジョブインターンには万全な対策をして臨むことが肝要になります。
そこで今回は元面接官の視点から、ジョブインターンにおいてどのような評価項目が設定されているのかについて解説していきます。
ここではジョブインターンにおける評価基準の2大要素を解説します。
1つ目はロジカルシンキング力の評価です。こちらの評価基準は基本的には戦略ケース面接における評価基準の同様となります。
ケース面接における評価基準については、戦略ケース面接の評価基準とは – 例題を用いて評価基準の一部を解説という記事にて解説しているので、こちらをご参照ください。
ケース面接との違いとしては下記の2点が挙げられます。
1つ目は思考する制限時間が長いため、より「広く」「深い」議論が求められるという点です。一般的に、戦略ケース面接は20-30分程度という短い時間の中で面接官とのディスカッション形式で行われる議論を評価されるのに対し、ジョブインターンにおいては2-3日という時間をかけてロジカルシンキング力を評価されます。
2点目はリサーチを通じてデータやファクトに基づいた戦略議論を求められている点です。
一般的に戦略ケース面接では、データが与えられない場合も多く、与えられるデータも限定的である場合が多いです。マッキンゼーのウェブサイトではデータ付きケース面接の例題を掲載しているように、データを用いた戦略議論をケース面接の段階から十分に行う準備対策が重要になりますが、与えられるデータの量は1,2種類のデータテーブル程度でそこまで複雑ではありません。また、他の戦略ファームではデータ付きケース面接が実施されることはほとんどないことが現状です。
一方で、ジョブインターンにおいては、多数のデータや前提情報を与えられる場合が多く、加えて自らリサーチを行い、戦略議論に必要なファクトを補強して議論を構築することが求められます。但し、2-3日の時間があるとはいえ、時間制限がある中で全ての必要なデータを見つけて分析ができる訳ではなく、また議論に必要な情報が常に公開データに落ちている訳でもないので、リサーチ箇所の優先順位付けやデータで根拠を補強できない箇所においては自身の仮説を載せるアプローチも必要になります。
このように、ケース面接向けの練習だけでは、ジョブインターンにおけるロジカルシンキング力のアピールとして十分でない箇所は多くあり、ジョブインターンの環境に合わせた練習を事前に積んでおくことが重要になることは明らかでしょう。
2つ目はリーダーシップ力の評価です。ジョブインターンはグループディスカッション形式で行われることが一般的ですが、その際リーダーシップ力を有するかどうかが評価対象になります。
そもそも、なぜリーダーシップ力が選考の評価基準になるかを理解することは準備対策を考える上で重要です。戦略コンサル=ロジカルシンキング力というイメージを持ちがちですが、戦略コンサルの仕事を通じた価値創造というのは、分析・提案を通じて、企業の組織や人を変革し、その企業の企業価値を向上させることに尽きます。
この際、組織や人を動かし変化させるということを考えるときに、ロジカルシンキング力だけで組織や人の変化の全てを実現できると言う訳ではないことは、容易に想像できるでしょう。もちろん、ロジカルシンキング力があることによって、より多くの人を説得することは可能になりますが、そのロジカルシンキング力を土台に、組織や人により大きい影響を与えることができる素養を持った人材であることが、戦略コンサルティングファームとして魅力的な人材に映ることは理解できるでしょう。
一方で、リーダーシップ面接や、ジョブインターンにおけるリーダーシップ力の発揮を求められる際に、多くの人が、合理的に人を説得し動かすということに注目しがちです。しかし、上記の評価背景を考えると、ロジカルシンキング力自体はケース面接及びジョブインターンでもリーダーシップとは別の評価項目で評価されている訳であり、合理性を通じたリーダーシップだけを見せても加点にならないということに気を付ける必要があります。
従って、リーダーシップについても、その評価基準を理解し及びジョブインターンにおけるグループディスカッションの環境に合わせた練習を事前に積んでおくことが重要になることは明らかでしょう。
戦略コンサルティングファームのジョブインターンにおいては、上記に挙げたようなロジカルシンキングとリーダーシップ力の2点が評価対象とされています。
但し、評価基準を頭で理解したからといって、明日から実践ができるわけではなく、できるようになるにはある程度の慣れが必要です。客観的に不足点を指摘されながら練習を繰り返すことで、自身の課題に気づくことができ、ジョブインターンにおいて通過する確度を上げられる可能性が高まります。練習機会を積まなければ、一度しか与えられないジョブインターンを出たとこ勝負で挑んでしまうことにもなりかねません。それ故、ケース面接と同様、練習を積むことは肝要と言えるでしょう。
一方で、世の中に模擬ジョブインターンを経験できる機会は非常に限られているため、練習を積む機会を見つけるのが難しいという現状もあります。
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