TOP›コンサル業界トピックス›戦略コンサルティングファームにおける学歴フィルターの実情
近年戦略コンサルティングファームでは、プロジェクト数の拡大を受け、採用人数も大幅な増加を見せています。
入社できる人数が増えているため、門戸が広く開いているのは事実ですが、受験者の中には自身の学歴で書類を通過できるのか、オファーをもらえることはあるのかと不安を抱えている方もいるかと思います。
ここでは、MBB等のトップ戦略コンサルティングファームの元面接官の視点から、戦略コンサルティングファームの選考における学歴フィルターの実情をご説明します。
まずは、新卒採用における実情についてお話しします。
新卒採用で入社する社員の多くは、東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶応義塾大学のいずれか(以下、東京一工早慶)の出身者であり、こうした学歴を持つ人がボリューム層であることは事実です。
このような実情から、受験者の間では選考突破において学歴が足切り要素であると思われがちですが、実際には、東京一工早慶以外の出身者で、新卒で戦略コンサルタントとして入社し、その後大きく活躍されている方もいます。
例えば、現在A.T.カーニーの日本法人代表を務める関灘茂氏は、神戸大学経営学部卒業後、新卒で入社し2014年には同社史上最年少の32歳でパートナーに就任し、同じく史上最年少で代表取締役に就任しています。※1
ベイン・アンド・カンパニーのウェブサイトにおいても、MARCH出身で戦略コンサルタントとして活躍している社員の例も紹介もされています。※2
※1 東洋経済ONLINE 38歳A.T.カーニー新代表「関灘茂」の圧倒的努力
他方で、戦略コンサルティングファームが開催する就職説明会などが一部の大学に限られているという実情もあり、そうした戦略コンサルティングファームのアプローチがない大学の学生が「自分は選考の対象ではない」と考えてしまうケースもよく見られます。
但し、これは、戦略コンサルティングファーム側の採用チームのリソースにも限りがあるため、リクルーティング活動に優先順位をつける必要があるため、ボリューム層に該当する大学における採用活動が主となっていますが、選考の対象外にしているという意味ではありません。
では、戦略コンサルティングファームはどのように候補者を選定しているのでしょうか。
選定方法としてはエントリーシートと筆記試験を候補者に課し、候補者の基本的な学力、思考力、リーダーシップ力などを判定した上で、面接で候補者を詳細に評価します。
この際、筆記試験は学力テストに近いため、相対的に東京一工早慶の学生が高得点となる傾向はありますが、それだけ選考を通過できるものではありません。東京一工早慶の学生でも書類を通過できないケースは、少なくありません。
外資系の戦略コンサルティングファームにおいては、学力だけではなく、受験勉強とは異なる、実務で通用するレベルのロジカルシンキングや、グローバル環境でリーダーシップを発揮できるポテンシャルがあるかどうかも大きな評価対象となっているからです。
上記に加えて、昨今は海外大学出身の学生も積極的に採用しており、従来からある日本独自の偏差値ランキングなどが、候補者の比較の上で、あまり意味を持たないことも容易に想像できるでしょう。
他方で、上述の実情を踏まえると、ボリューム層の大学ではない学生も、戦略コンサルタントになりたい気持ちがあるのであれば、チャレンジしないで諦めてしまうことは尚早です。筆記試験は、大学入学時、つまり18歳時点の学力で全て決まるわけではなく、訓練によってパフォーマンスを高めることは可能ですし、実社会で活きる思考力やリーダーシップは大学受験で求められるスキルに比例するものではないからです。また、自身が持つ思考力やリーダーシップが戦略コンサルタントとして十分かどうかは、戦略コンサルタントになったことがない自分自身では判断ができないことは明らかでしょう。
次に、中途採用における学歴についてご説明します。
結論から言えば、中途採用においても、学歴は新卒採用と同様の位置づけとなります。加えて、中途採用の場合は、新卒のエントリーシートに該当する、履歴書や職務経歴書においてこれまでの社歴及び経験の具体も見られることとなるため、より一層、学歴だけで決まる話ではありません。
新卒採用の場合と同様、戦略コンサルティングファームの限定されたリソースを効率的に活用するために書類選考や筆記試験を通じて面接対象者を絞っていますが、思考力やリーダーシップ及び社歴・経験が戦略コンサルタントとして十分かどうかを判断することは、自分自身でできるものではなく、チャレンジしないで諦めてしまうことは尚早です。
世間では戦略コンサルティングファームの学歴フィルターについて、早慶以上でないと書類通過が難しい場合が多いという情報が出回っていることもしばし見受けられます。
しかし、これまで述べてきたように、戦略コンサルティングファームにおいて学歴は目安です。書類・筆記試験の出来、面接におけるパフォーマンスで評価されます。人によってスタート地点は異なり、準備に必要な時間も様々ですが、書類・筆記試験・面接という評価材料は、正しい準備を重ねることで、及第点に到達することが可能です。
ですので、学歴が足りないと思っている人でも、戦略コンサルタントになりたいという方は、是非チャレンジしてみることをお勧めします。
但し、当然のことながら、戦略コンサルタントになるための選考の壁は、大いに高く、東京一工早慶の出身者を中心とした候補者でありながらも、一般的には、9割以上の応募者が落ちてしまう厳しい世界です。どのような学歴を持つ人であっても、選考突破を果たすためには入念な準備と正しい対策が必要になります。
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