TOP›コンサル業界トピックス›外資系戦略コンサルティングファームに求められる英語力とは
外資系戦略コンサルティングファームの受験を検討している人の中には、「外資だから入社事前の高い英語力は必須条件だ」「留学経験もなく英語が苦手な自分には無理だ」と思っている人も多いのではないでしょうか。
確かに、入社後には英語が求められる場面は多くありますが、現時点で英語ができないからといって、諦める必要は全くありません。それは、採用選考時点で求められる英語力が、入社後に求められる英語力と必ずしも同じではないからです。外資系戦略コンサルティングファームの一部では、入社までの英語力の改善を前提とした条件付き内定を出す場合もあります。
ここでは、外資系戦略コンサルティングファームで求められる英語力について
①入社後にどの程度の英語力が求められるか
②採用面接でどの程度の英語力が求められるか
③一部のファームが採用面接で英語力を評価している背景
の3つの視点から解説します。
まず、この記事を読まれている多くの方が想像するであろう基本的な話になりますが、外資系戦略コンサルティングファームはグローバル組織であり、社内の公用語は英語になります。東京オフィスにいても、海外から東京オフィスに来ているパートナーやメンバーと働く必要がありますし、加えてプロジェクトでは海外オフィスと連携して進める必要があるため、実務の中で常に英語力が求められます。
但し、単なる英語力は後付けのトレーニングで身につけることも可能であるため、実は英語力がないという理由だけで落選することはありません。実際に英語力がなくとも内定に至っている候補者はいます。
、続いて、外資系戦略コンサルティングファームでどのレベルの英語力が求められるかについてお話しします。入社後に求められるレベルと、入社前の選考時に求められるレベルは異なるため、2つのレベルは分けて理解することが重要になります
まず、入社後に求められるレベルについてですが、外資系戦略コンサルティングファームで働くにあたっては、ネイティブのような英語を話せる必要はありません。求められているのは、自分の考えや相手の意見を正確にコミュニケーションできる力です。
よく試験のスコアなどの目安について質問されます。TOEICのような読み書きを中心としたスコアでは評価しづらいですが、900点台やほぼ満点に近い状態でないと、実務としては効率が落ちてしまうので、入社後には苦戦することになるでしょう。
他の語学試験の例を取ると、例えばTOEFLやIELTSで問われるReading、Listening、Writing、Speakingの4技能の中で特に求められるのは、ListeningとSpeakingの力です。実際戦略コンサルティングファームでは英語での議論能力を評価するテストとしてGBCテストがよく使われています。この試験は実践的なビジネスコミュニケーションスキルを測定する試験として採用されており、ミスコミュニケーションのない論理性が求められる英語の試験となっています。※1
※1 GBC(Global Business Communication)
次に、入社前の選考時に求められるレベルについてお話しします。
前述の通り、英語は後天的な学習が可能なスキルであるため、その時点の英語力の高低だけで採用の合否を判定することはありません。従って、英語によるケース面接を課すファームも少数ですし、仮に英語によるケース面接を課すファームであっても、英語力が足りていないものの、他のロジカルシンキングやリーダーシップが及第点である場合には、条件付きでオファーを出すことがあります。条件付きとは、入社前に英語のトレーニングを課して、一定以上のスコアを取ることを条件に入社できるというようなものです。
では、どのようなトレーニングを積めば、選考で求められる英語力に達することができるのでしょうか。
当社運営のSTRATEGY:BOOTCAMPは英会話スクールではないので、英語そのものの指導をすることはありませんが、ケース面接や実務において英語が苦手であるという人の中には、英語力に問題があるわけなではない場合が多々あります。もちろん、TOEICで800点未満の方は、単語や基本的な英語トレーニングも並行させる必要はありますが、このようなケースでは日本語で考えても構造化やロジックが甘く、言語の構造上ごまかしのきかない英語においては、上手く話せないというパターンであることが非常に多いです。このような場合には、日本語でのロジカルシンキングを鍛えることにより、英語での議論が自然と上手になるケースが非常に多く見られます。
そのため、外資系戦略コンサルティングファームで求められる英語のレベルとその鍛え方というのは、一般的な英会話のトレーニングとは全く異なるものだと認識することが大事ですし、ロジカルシンキングのトレーニングが非常に有効になることが多いこともポイントです。
英語力自体は後付け可能なスキルであるため、それだけでは合否が決まらないことは前述のとおりですが、それではなぜ、一部のファームでは英語力を評価したり、英語でのケース面接を課すのでしょうか。
戦略ファームの選考における、英語力の評価には将来のグローバルリーダーになるポテンシャルを持っているかどうかという評価のための一つの材料としての英語力という側面があります。
外資系戦略コンサルティングファームでの仕事では、国境を越えて、大きな組織や多様な人を動かし、社会を変えていくグローバルリーダーとしての力が必要になります。そのポテンシャルを持っている人材かどうかは重要な評価項目の一つです。新卒採用においても、中途採用においても、受験者は既に20年から30年近い人生経験がある中、もしグローバルリーダーになるポテンシャルがあるのであれば、その20年、30年の間になんらか、国境を越えてグローバルに活動するアクションを起こしているはずだという一つの見方があります。
そして、グローバルに活動しようとすると、英語を用いてコミュニケーションすることは必要条件であり、結果として英語での議論力、コミュニケーション力は実務を遂行するために必要なレベル以上持っているはずだ、という観点で英語が評価材料になるということです。尚、英語力があることはグローバルリーダーの必要条件ではありますが、十分条件ではありませんので、あくまでも一つの評価材料という位置づけです。
また、国境を越えてグローバルに活動するというのは、必ずしも海外に住んでいる必要はありません。日本にいながらも、海外のチームや相手と連携して何かを取り組んできたということも該当しますし、そういった経験があることはプラスの評価材料になります。
但し、上記の英語力の評価は候補者がグローバルリーダーに将来辿り着くポテンシャルの一つの評価材料だというだけであり、海外経験やグローバルに活動するアクションだけでしか証明できないわけではありません。これはリーダーシップ面接で伝えていく内容次第で補完することも可能なので、英語ができない、または海外経験が無いからと言って諦める必要はありません。
今英語ができない、あるいは海外経験がないという理由だけで、外資系戦略コンサルティングファームに憧れているにも関わらず、諦めかけている人もいるかと思います。
しかし、これまで述べてきたように、英語力のみが原因で外資系戦略コンサルティングファームに落ちることはありません。また、ロジカルシンキングを磨くことを通じて英語での議論能力が向上し、道が開ける可能性も大いにあります。
当社運営のSTRATEGY:BOOTCAMPでは、実際に外資系戦略コンサルティングファームで面接官を担ってきた講師チームによる経験の蓄積から、面接で問われる英語力やグローバルリーダーになるポテンシャルの伝え方などについて詳細にお伝えすることができます。
無料カウンセリングでは実際に外資系戦略コンサルティングファームで面接官を行っていた講師と話すことができますので、是非お気軽にお申込みください。
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